ベトナムのスパイスを堪能しよう!

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ベトナム料理をもっと身近に作ってみたいけど、なんかスパイスとか難しそう。
ベトナム料理でよく使われるスパイスはなに?
スパイスを使ったベトナム料理を知りたい!
ベトナムの空港で感じるあの独特なスパイスの香りの正体は?

こんな悩みを解決します。

ki yamamoto
ki yamamoto

こんにちは!ベトナム料理普及家


奥さんはベトナム人のKiyamamotoです。

URIと台所。というブログでベトナム料理について発信しています。

今回はベトナム料理のスパイスについてのお話。


みなさんベトナム料理というとこんな感じで、スパイス山盛りの写真をイメージして、なんか難しそう。。
って思っていませんか?

実はそんなことはなくて、意外にもわたしたち日本人の口によく合う料理が多いんですよ。

この記事では、
どんな料理にスパイスを使うのか?
ベトナム料理ではスパイスをどう考えているのか?
スパイスを使った料理。
ベトナムに漂うあの独特の匂い。

そんなところに視点を当ててみたいと思います。
それでは!

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スパイスとは?

そもそもスパイスとはなんなのか?

スパイスとは香辛料のうち、利用部位として茎と葉と花を除くものの総称です。

香辛料とは植物体の一部で、植物の果実、果皮、花、蕾(つぼみ)、樹皮、茎、葉、種子、根、地下茎などであって、特有の香り、辛味、色調を有し、飲食物に香り付け、消臭、調味、着色等の目的で使用し、風味や美観をそえるものの総称であり、スパイスとハーブに大別されます

ハーブとは香辛料のうち、茎と葉と花を利用するものの総称です。

全日本スパイス協会より引用
ki yamamoto
ki yamamoto

うん、なるほど、難しい!

簡単にいうと


香辛料=匂いのする植物
スパイス=茎と花と葉っぱ以外のいい匂いがするやつ
ハーブ=いい匂いのする葉っぱとか花

ってことでいいですか?
これで許してください笑

なのでこの記事では、いい匂いのする、茎と葉っぱと花以外の植物について話していきます。

ただベトナム料理では、ハーブ(いい匂いのする葉っぱ)も多用するので、そちらはまた今度別の記事にしたいと思います!

ベトナム料理とスパイス

実際にベトナムではスパイスをどう考えているのか。

ベトナム料理では料理をスパイシーにするのではなく、絶妙なサジ加減で料理の味を引き立てより一層美味しくするため1とあります。

ベトナム料理が他のアジア料理と比べて日本人に馴染みやすいのは、この絶妙なサジ加減が確かにあるなと、僕も感じます。

スパイスの香りが強すぎず、料理にふんわりと香る使い方。
これをぜひマスターしたいですね。

ベトナム料理はスパイスを多用する??その理由

さて、とはいえ僕もベトナム料理のことを人に話すと

『なんか匂いがきついんでしょ?』とか、
『辛いんでしょ??』とかとか、よく聞かれます。

みなさんやっぱりベトナム料理=スパイスたくさん!のイメージがなかな抜けないようですが、僕なりに理由を考えてみました。

おそらくこれかな?っていうのが下の二つ。

エスニック料理=ベトナム料理

最近では少しずつベトナム料理の専門店ができ始めてきましたが、やっぱりまだまだ多いのが、
エスニックというくくりの中にいるベトナム料理。

エスニック料理とは本来、『民族料理』を指す言葉ですが、日本ではタイやインドネシア、インドやベトナムなどアジア料理全般を指す言葉として使われています。

タイ料理は唐辛子を多用した辛い料理が多く、インド料理はスパイスをたくさん使ったカレーが有名ですよね。

そんなくくりの中にベトナム料理も入れられているので、
他の国の特徴とごっちゃになって
ベトナム料理=辛くてスパイシーだ!っとなっている気がします。

日本にあるレストランでも、タイ料理とベトナム料理をごちゃ混ぜにしたようなお店もよく見かけますよね。

ベトナム料理=フォー

そしてもう一つはこちら。
みなさんベトナム料理といって最初に思い浮かべるのはやっぱりフォーじゃないですか?

もちろん間違っていないですし僕も大好きです!

でも、フォーってちょっと特殊な料理だと思うんです。
なぜならフォーこそベトナム料理で1番スパイススパイスした料理なんです。

なので、ベトナム料理=フォー=スパイスたっぷり。のイメージが出来上がってるんですね〜。

ベトナム料理で使われるスパイスの特徴

スパイスと一口に言ってもいろんな種類がありますよね。
スターアニス(八角)やシナモンなどのように日本ではあまり馴染みのないものもスパイスですし、

ニンニクや生姜といった馴染みのあるものもスパイスの分類になります。

全てに共通するのは、いい香りや風味を出して料理を美味しく引き立たせること。

それから、一部のスパイスは風味だけでなく、色つけに使われたりもします。

スパイスで色をつけるというのはベトナム料理の特徴だと思います

ベトナム料理でよく使われるスパイスの種類

実際にベトナム料理ではどんなスパイスがよく使われているのかみてみましょう。
それぞれの食材の特徴や、ベトナムならではの使い方も一緒に解説していきますね!

スターアニス(八角)

中国料理でお馴染みの八角はベトナム料理でも使用されます。
独特の香りは好みの分かれるものではありますが、好きな人にはたまらない香り。

フォーのスープに欠かせないスパイスです。他には煮物の香り付けに使ったりします。

シナモン

ベトナムは世界第2位のシナモン輸出国だそうです。ベトナム産のシナモンは香りが強いのが特徴で、カシアと呼ばれる品種のものです。
こちらもフォーのスープに欠かせないスパイスです。

胡椒

日本でも身近な胡椒。なんとベトナムは世界第1位の輸出国だそうです。
中でも南部のフーコック島の胡椒は品質がとても良いそうです。
実際我が家にもフーコック島の胡椒がありますが、刺激的な辛味とマイルドな旨味のバランスがとれたとっても美味しい胡椒ですよ〜。

ちなみにベトナム人は結構胡椒好き。レストランでも仕上げに胡椒をふりかけるのをよくみます。
我が家の奥様は味噌汁に胡椒をかけて食べるのが好きみたい笑

ターメリック(ウコン)

これぞベトナムのスパイス!って感じで独特の土っぽい香りが特徴です
その使い方も面白く、料理の色付けにつかったりします。

ベトナムではターメリックの黄色は美味しい色とされているようで、地鶏を茹でる時はよくターメリックで黄色く色付けします。

こんな感じ!
独特の風味と鮮やかな黄色は本当に食欲をそそりますよ〜。

それと肝臓にも良いとされていて、漢方的な使い方もされています。
僕もベトナムの奥さんの実家に寄った時、お土産でターメリック入りの漢方団子をたくさんもらいました。

ブラックカルダモン

なかなか日本ではお目にかかれないですが、ベトナムのフォーのスープによく使われるスパイス
スイートでスパイシーな匂いがします。

五香粉

中国でお馴染みの五香粉。ベトナム料理でもよく見かけます。
レシピが決まっているわけではないですが大抵は、
八角、クローブ、シナモン、花椒、フェンネルの組み合わせで作られます。

中国食文化の影響ですね!

ベニノキの種

こちらもあまり日本では見かけませんが、ベトナムでは料理の色付けとして使われます。
ベニノキの種子から取れる食用の色素はアナトーと呼ばれ、アナトー色素やアナトーオイルとしても売られています。鮮やかなオレンジ色が特徴で、チャーハンや麺類のスープの色付けに使います。

ベニノキの種子を油に溶かすと真っ赤な油が出来上がるので、一見辛そうにみえますが、辛味は全くないですよ。

ニンニク

こちらは定番のスパイスというかもはや具材ですね。
青菜炒めや煮物にコクとパンチを出すなど、ベトナム料理では本当によくニンニクを使います。
僕も大好き!
スーパーで売られている10個くらい入ったネットにはいったものを常備しています。

生姜

生姜もベトナム料理ではよく使われます。
肉の臭みを消したり、つけだれにすりおろして入れたりと、割と日本と同じような使い方をします

レモングラス

レモングラスはこの記事ではハーブの部類にはいるイネ科の多年草の茎なんですが、ベトナム料理に欠かせない食材の一つなので紹介します。

レモングラスの風味はベトナムを象徴するような存在で、みじん切りにしてお肉に混ぜたり、スープに酸味を出すために使われたり、貝と一緒に蒸したりと、大活躍です。

日本では乾燥のレモングラスが主流ですが、現地では生のものを使います。

唐辛子

唐辛子は本当によくベトナムでみます。
なのでベトナム料理=辛いと思われがちですが
実際は料理に使うより、付け合わせやトッピングの役割をすることが多いです。

卓上に別皿で、切った(あるいはそのままの状態)の唐辛子をおいて、辛いのが好きな人だけ自分の皿にとって食べる。というふうに使われます。

こんな感じで好きな人は自分でとって入れます。

赤わけぎ

赤わけぎはフライドオニオンの原料としてよく見かけます。
油でカリっと揚げた赤わけぎは香ばしい風味があり、料理に香りと食感を与えてくれます。
他にもみじん切りにして炒め物の香りだしに使ったりしますよ。

タマリンド

最後は主にベトナム南部で使われるタマリンド。
マメ科のフルーツでスパイスとはちょっと違うかもしれないですが、
爽やかな酸味と甘みが特徴で、ペーストをスープの酸味だしに使われたりします。

スパイスを使った代表的な料理のレシピ

ここまでベトナム料理によく使われるスパイスの種類を見てきましたが、実際にどんなふうに使っているかを紹介します。簡単なレシピとともに書いていくので、よかったら実際に作ってみてくださいね。

スターアニス(八角)、シナモンを使ったレシピ フォー

レシピ
撮影:URIと台所。

ベトナム料理といえば!のフォーです。
フォーのスープは香りが命。スパイスを炒って香りを立たせるのがポイントです。

家庭で作るなら比較的簡単に出汁の取れる鶏肉のフォーがおすすめ。

作り方
・八角とシナモン、生姜、ニンニクをフライパンで軽く炒って香りを出します。
・小鍋に炒ったスパイスをいれ湯を沸かし、鶏肉を入れたら20~30分ほど煮込みます。
・スパイスと鶏肉を取り出す。
・ニョクマム、中華だし、塩で味をつけてスープを完成させる。
・水で戻しておいたフォーをゆで、カットした鶏肉と一緒に器に盛り、アツアツのスープをかける。
・好みで小葱やパクチーをちらす。

詳しい材料や作り方はこちらの記事をどうぞ。

生姜を使ったレシピ 鶏肉の生姜煮

こちらは家庭料理の定番で、日本の食材でも簡単に作れます。
生姜の爽やかな香りが最高のご飯のおかず
太めに切った生姜をたっぷり入れてくださいね。

作り方

・生姜は太めの千切りにする。
・小鍋に砂糖をいれカラメル状にする。
・ぶつ切りにした鶏肉と生姜を入れさっと炒めたら、水とニョクマムで味を整え汁を煮詰める。
作りたい場合はこちらの記事で解説してます。↓

五香粉を使ったレシピ ホイアン風カオラウ

五香粉は5種類のスパイスが香るベトナムでも人気のスパイス。
特徴は料理が冷めても美味しく香ってくれること。
ホイアン風のカオラウに乗せるお肉に五香粉を使いました。

こちらはホットペッパーグルメ、メシ通で僕が作った冷凍うどんを使って作るカオラウの記事を参考にしてみてください!

ニョクマムとスパイスの相乗効果を体感

ベトナム料理に欠かせない調味料の一つに魚醤のニョクマムがあります。

ニョクマムは小魚を発酵させて作る魚醤なんですが、強い旨味と独特の風味が特徴。
このニョクマムの香りと、ベトナム料理で使われるニンニクや生姜、八角、唐辛子などのスパイスの香りはめちゃくちゃ相性がいいです。

上で紹介したレシピもニョクマムと組み合わせた料理です。
ニョクマムの香りとスパイスの香りでより一層香り高いベトナム料理を体験してみてください。

スパイスの使いどころと注意点

スパイスを使う時の注意点。それは入れすぎないこと。

イメージでベトナム料理ってスパイシーな感じだよねー。といって何でもかんでもスパイスをいれるのはNG。

料理をスパイシーにするのではなく、絶妙なサジ加減で料理の味を引き立てより一層美味しくするため
に使うのがベトナム流のスパイス使いです。

僕も昔何でもかんでもスパイシーにすればベトナム料理っぽくなるだろって思って、ニンニクも生姜もたっぷり使った料理を作ったら、

URIちゃん(奥さん)
URIちゃん(奥さん)

使いすぎ!入れすぎ!だめ!

って怒られたことがあります。

スパイスはあくまで料理の味を引き立てるために使うもの。
そしてベトナム料理は
そんなにスパイシーじゃない。

この二つを意識するといいと思います!

フォーに絶対欠かせないスパイス

さて、スパイスのことをだいぶ勉強しましたが、ベトナム料理の
フォーのスパイスに欠かせないのは
ズバリ、
八角とシナモン、生姜、ニンニクです!


もちろんフォーのお店によってはうちはこのスパイスがないとダメだ!ってところもあるかと思いますが、上記の4つのスパイスを欠かさなければ大体美味しいいい香りのフォーが作れます。

もし手に入るのであれば、ブラックカルダモンも入れるとより本格的になりますよ。

日本で手に入るベトナムのスパイス

最近ではスーパーに中華食材コーナーやアジア食材コーナーがあるところが多いので、みなさん八角やシナモンなどもよく見かけると思います。

タマリンドやブラックカルダモン、ベトナム産の胡椒などちょっと探さないと見つからないものもあるので、もし近くにアジア食材店やベトナム食材店があれば立ち寄ってみるのもいいですね。

また、アマゾンなどのネット通販であればもっと気軽に手に入れることができますよ。

日本の食材での代用

よくベトナム料理を作るには、ベトナム産の食材を使わないとダメなんでしょ?って言われたりしますが、全然そんなことないです。

日本産のニンニクも、ベトナム産のニンニクも、若干香りは違うかもしれませんがニンニクはニンニク。スパイスも同じです。

大切なのはその組み合わせや、使うサジ加減。
その辺はぜひ僕のブログやベトナム料理のレシピ本などを参考にしてみてください。

ベトナムの空港で感じる独特のスパイスの香りの正体

人によって感じ方は違うかもしれませんが、ベトナムの空港に到着するといつも不思議な匂いを感じます。
僕はあの香りの正体はフォーのスパイスの匂いかなって思います。
というのも、日本から直通でつくベトナムの空港内には大抵国の代表的な料理、フォーのお店いくつかあります。

フォーには上で紹介したように様々なスパイスを使います。
そのスパイスの香りが空港に漂っているのかな〜。と思っています。

真相は定かではありませんが、あの匂いを嗅ぐとなんだかワクワクしますよね。
匂いを嗅ぐだけで、お腹も減るし、異国にやってきたという期待感も高まります。

みなさんもそんなワクワク感を元にベトナム料理にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

最後に

最後までご覧いただきありがとうございました。
今回はベトナムのスパイスを堪能しよう!をテーマにベトナム料理とスパイスについて記事を書いてみました。

スパイシーなイメージを持たれやすいベトナム料理ですが、実はそんなことないんだよ。ってことも知っていただけたら嬉しいです。

みなさんお気に入りのスパイスやおすすめがあればぜひコメントで教えてくださいね。

それではまた次の記事で会いましょう!

URIと台所。<br>
URIと台所。

さようなら!

ネクストフーディスト
  1. 参考資料:知っておきたい! ベトナムごはんの常識:イラストで見るマナー、文化、レシピ、ちょっといい話まで ↩︎

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